6月におすすめの和菓子「水無月」をご紹介します。
今回取り上げる笹屋伊織さんでは、インターネットでもお取り寄せ出来るようになりました。
利尿作用がある小豆がたっぷり含まれているので、梅雨バテ防止、暑気払いにもおすすめですよ。
本記事の内容
- 笹屋伊織とは
- 水無月の特徴
- こんな人におすすめ
1.笹屋伊織とは
笹屋伊織の創業は300年以上前の江戸時代、1716年にまで遡ります。
伊勢城下町の和菓子職人、初代笹屋伊兵衛の腕が認められ、京に呼び寄せられたのが始まりです。
それ以来ずっと、京都御所、神社仏閣、茶道お家元の御用を勤めていらっしゃいます。
江戸時代に結成された上菓子屋仲間の流を汲む京菓子の老舗「菓匠会」のうちの1軒。
京菓子司としての誇りを胸に、伝統と技術を守る和菓子屋さんです。
昔から変わらない材料と職人の技で、季節と暮らしを繋ぎ、人と人を繋ぐ和菓子作りをされています。
2.水無月の特徴
「水無月」というお菓子は6月30日の「夏越の祓」の日に頂くお菓子です。
この日は半年に一度の厄落としの日です。
半年のうちに溜まった穢れを落とし、残り半年間の健康と厄除を祈願する行事が各地の神社で行われます。
箱の外側には「生菓子でございますので本日中にお召し上がり下さい」との記載があります。
今回はオンラインで買えるものと同じ(白×2、黒糖×2)のセットを購入しました。
中には水無月の由来が詳しく書かれた紙が添えられていました。
小分けにされているのも嬉しいポイントですね。
厄落としの日に頂くお菓子、その特徴が形によく現れています。
三角形のういろうの上に、小豆がたっぷりと乗せられています。
三角形は氷を、小豆は邪気払いを、それぞれ意味しています。
氷の由来は、旧暦の6月1日に宮中で行われていた「氷の節句」です。
冬に出来た氷を数ヶ月間氷室(ひむろ)に貯蔵しておき、その氷を口にすることで暑気払いを行う行事です。
かつて氷は、庶民にとっては見ることも叶わない憧れのものでした。
口にしたことも、見たこともない貴重な氷への憧れがこのお菓子には込められています。
また、小豆の赤色には、昔から魔除や厄除、開運の力があると信じられていました。
おめでたい日にいただくのも、こうした理由があるのですね。
小豆には利尿作用があり、ビタミンB1も豊富に含まれているので、この時期の梅雨バテ防止や暑気払いにもぴったりです。
モチモチ食感のういろうと、甘い小豆2層構造で、しっかりとした食べ応えがあります。
どうしても冷たい飲み物をたくさん飲んで内臓を冷やしがちなこの時期。
せっかくですから煎茶や抹茶など温かい飲み物で体を労わりたいですね。
笹屋伊織さんでは黒糖タイプのものも売られています。
ういろう部分の色でその違いがわかります。
黒糖の風味がまた違った味わいでとても美味しいですよ。
3.こんな人におすすめ
やはり、6月30日頃にお渡しすると風情があって良いですね。
このお菓子は生菓子ですから、日持ちがしません。
だからこそ普段お世話になっている方に心を込めてお贈りすると喜ばれますね。
邪気払い、暑気払い、健康と厄除を祈願する気持ちが伝わること間違いありません。
笹屋伊織さんのウェブサイトでは2020年からオンラインでの注文も可能になりました。
お値段も4つで1,220円(税込)とお手頃なのでおすすめです。
遠方に住む家族に贈るのも良いですね。
ご自宅用に購入されるなら、近くの笹屋伊織さんにお電話で問い合わせてみてください。
私がお電話したところは、取扱店舗ではなかったようなのですが、わざわざ本店から取り寄せてくださいましたよ。
こうした配慮も老舗ならではの嬉しいポイントですね。
以上「【和菓子レビュー】笹屋伊織 水無月」でした。
あなたのお菓子選びの参考になりましたら幸いです。