今回は、風流堂の代表銘菓「山川」と「古代山川」を比較しながらご紹介します。
本記事の内容
- 風流堂とは
- 山川の特徴
- 古代山川の特徴
- こんな人におすすめ
1.風流堂とは
島根県松江市の老舗和菓子屋風流堂。
その始まりは明治23年(1890年)にまで遡ります。
もともと営んでいた海運業からの商売替えを決意した初代内藤竹次郎氏は、全国各地から多くの職人を招きます。
京菓子や江戸菓子をはじめとした様々な土地の菓子づくりの技法や味がお店の財産として蓄積されることとなります。
松江という土地には茶の湯文化が日常に根付いています。
それは松江藩の藩主であった江戸時代後期の大名茶人、松平不昧公の影響が大きいと言われています。
文化人として名高かった不昧公は、その類い稀な美的センスで多くの功績を残しました。
その中でもとりわけ茶人としての才能は一流であり、石州流を学んだ後に自ら「不昧流」茶道を大成します。
春の「若草」、秋の「山川」、そして「菜種の里」は「不昧公お好み」三大銘菓と呼ばれています。
これらは幕末から明治へとの時代の変革の中で製法が失われていましたが、風流堂二代目隆平氏が「山川」を復刻しました。
隆平氏はその製法、技術を広く他のお菓子屋にも伝え、今では松江を代表する名物になっています。
2.山川の特徴
風流堂の代表銘菓「山川」は、日本三大銘菓にも選ばれています。
日本各地に星の数ほどある銘菓の頂点に立つお菓子のうちの1つと言っても過言ではありません。
日本三大銘菓
・新潟県長岡 大和屋「越乃雪」
・島根県松江 風流堂「山川」
・石川県金沢 森八「長生殿」
森八さんの「長生殿」詳細はこちらの記事からどうぞ。 続きを見る
【和菓子レビュー】森八 長生殿
山川は<赤>と<白>が対になっています。
これは<赤>で紅葉の山を、<白>で川(水)を表したものといわれています。
「散るは浮き、散らぬは沈む紅葉(もみじば)の、影は高尾の山川の水」という歌にあるとおり、時期により赤白を上下にしたり、間にはさんだりして茶席に供したと伝えられています。
包装紙を開けると、「不昧公御好 山川」の文字が見えます。
お菓子が崩れないようしっかりとした箱に入っているのも嬉しいポイント。
原材料は、砂糖(国内製造)、寒梅粉、食塩/紅花色素。
(寒梅粉とはもち米を蒸したのち,餅生地とし,それを焼いて乾燥させてから粉末としたものです。)
賞味期限は10日間。
箱の中には山川についての説明書きも同封されています。
赤と白のコントラストがとても美しいですね。
しっとりとした口当たり、寒梅粉の米の香りと口に広がる甘味。
美味しいお菓子は本当に抹茶に合うように考えられていることがよくわかります。
3.古代山川の特徴
古代山川は材料に和三盆が使われていることから、さらりとした口当たりが特徴です。
寒梅粉の米の香りはありつつも、すっきりとして上品な印象があります。
原材料は砂糖(上白糖(国内製造)、和三盆糖)、寒梅粉、食塩/紅花色素です。
賞味期限は山川と同じく10日間です。
渋みのある緑の箱が素敵です。
中には古代山川の説明書きも入っています。
山川と比べると全体的に落ち着いた色合いです。
せっかくですから2つを並べてみます。
左が古代山川、右が山川。
色合いや厚みが違うのがお分かりいただけるでしょうか。
さらっとした口溶けの良さを求める方は古代山川、しっとりとした食感を楽しみたい方には山川がオススメです。
4.こんな人におすすめ
日本三大銘菓の一つに数えられる銘菓ですから安心感があります。
上質な原材料を用いた口溶けの良いお菓子なので、お子様からお年寄りまで食べられるのも嬉しいポイント。
差し上げる相手を選ばないギフトです。
紅葉の山を思わせる赤、川の水を表す白というお菓子の成り立ちから秋にお渡しするとなんとも風流ですね。
紅白でおめでたい雰囲気もありますから慶事にもお使いいただけます。
山川は赤と白1組886円(税込)、古代山川は赤と白1組1188円(税込)から販売されていますので、ご予算に合わせてどうぞ。
手が届きやすい量と価格を選べますので、自分へのご褒美にも是非どうぞ。
コロナ禍でお家で過ごす時間が増える今、ご家族で楽しまれるのもおすすめですよ。
以上「【和菓子レビュー】【和菓子レビュー】風流堂 山川 古代山川 比較」でした。
あなたのお菓子選びの参考になりましたら幸いです。