【和菓子レビュー】森八 長生殿 | 和時間
            

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【和菓子レビュー】森八 長生殿

今回は、森八の代表銘菓「長生殿(ちょうせいでん)」をご紹介します。

本記事の内容

  1. 森八とは
  2. 長生殿の特徴
  3. こんな人におすすめ

1.森八とは

森八の創業は寛永2年(1625年)にまで遡ります。
創業から390年を誇る日本屈指の老舗です。

12代当主は石川県内で初めて電灯をともし、産業功労者として表彰。
大正13年(1924年)の15代当主の時代には宮内省より「御紋花落雁」の御用を賜るという栄誉。
老舗和菓子屋という枠を超え、名実ともに日本を代表する企業の1つです。

順調に歩みを続けていたかに見えた1995年、バブル期のあおりを受け倒産の危機に瀕しました。
「森八は私物ではない、日本文化の誇りを守れ」との激励の言葉をうけ、現18代目当主の中宮嘉裕社長は女将である中宮紀伊子さんと再建の道を選択。
その様子がNHKのドキュメンタリー番組に取り上げられ、大反響を呼ぶことになります。
再建までの日々を綴った女将さんの著書「あなた、私も闘います」が話題に。
周囲の応援もあり、倒産危機から9年後の2004年に再建が完了します。
現在は社員の一人一人の立場から書かれた経営理念をもとに、「世の中へのご恩返し」を続けるお店です。

森八の経営理念

一、私たちは、最高の味、最高のおもてなしでお客様に満足を提供します。
一、私たちは、加賀金沢の菓子文化を、美味しい伝統文化として未来へ守り伝えます。
一、私たちは、この仕事に誇りを持ち、この仕事を通じて、幸せな人生を実現します。

2.長生殿の特徴

実はこちらの長生殿、日本三大銘菓にも選ばれています。

日本三大銘菓

・新潟県長岡 大和屋「越乃雪」
・島根県松江 風流堂「山川」
・石川県金沢 森八「長生殿」

日本各地に星の数ほどある銘菓の頂点に立つお菓子のうちの1つと言っても過言ではありません。

「長生殿」は加賀藩三代藩主前田利常公が七夕のための落雁を作るよう命じたことに始まります。
3代目当主の手で生み出されたこのお菓子は、茶道遠州流の開祖である小堀遠州卿により命名されました。
「長生殿」の名前の由来は中国唐の詩人白居易が作った「長恨歌」の末章の一節「七月七日長生殿、夜半無人私語時」と言われています。
徳川将軍家や宮中にも献上されるほどの、まさしく落雁の最高級品です。

今回購入したのはこちら、6枚540円のもの。
長生殿の中でも「小墨」と呼ばれるひとまわり小ぶりなサイズです。

黒箱と金模様が老舗のお菓子の風格を感じさせます。
箱を開けると、薄紙越しに色鮮やかな紅白のお菓子が見えます。

黒箱に入っているからこそ、「長生殿」の文字と紅白の美しさが際立ちますね。
唐の墨型を参考にして篆書体で掘られたこの文字も小堀遠州卿の手によるものと伝えられています。

原材料は徳島阿波の和三盆糖、北陸産のもち米粉、紅花の天然色素。
300年以上変わらない製法で作られた伝統銘菓です。

口に入れた瞬間に和三盆がほろっと溶けて、もち米の香りが広がります。
まさしく落雁のイメージを覆す逸品です。

3.こんな人におすすめ

日本三大銘菓の一つに数えられる銘菓ですから、目上の方への贈り物に最適です。
ビジネスシーンでの手土産にもおすすめです。
大きさや枚数も様々な価格で用意されていますよ。

上質な原材料を用いた口溶けの良いお菓子なので、お子様からお年寄りまで食べられるのも嬉しいポイントです。
差し上げる相手を選ばないギフトです。
お菓子の成り立ちから七夕の時期にお渡しするのも風流ですね。

手が届きやすい価格からあるので、自分へのご褒美にも是非どうぞ。
ご家族で楽しまれるのもおすすめです。

以上「【和菓子レビュー】森八 長生殿」でした。
あなたのお菓子選びの参考になりましたら幸いです。

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