私のお茶会デビュー(ある暑い日のお茶会) | 和時間
            

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私のお茶会デビュー(ある暑い日のお茶会)

記念すべきお茶会デビュー日はとても暑い日でした。
失礼がないようにおめかして向かったこともあるのでしょうか。
緊張も相まって会場に着く前にすでに喉はカラカラ。

すでに会場に到着した人たちはというと、着物を着ているのにもかかわらず涼しげな顔で佇んでいらっしゃいます。
話に華を咲かせていらっしゃる方もいれば、心静かに待たれる方もいらっしゃいます。
扇風機と効きの良くない冷房の中、どなたも水分をとるそぶりすらされないんです!
本物の茶人を横目に「今は熱いお茶よりもキンキンに冷えた水が飲みたい・・・」というのが私の本音。
あいにく何も持って来てはいないため、大人しく待ちます。
そしてこういう時に限って人数の都合上、すぐに席入り出来なかったりするものなんですよね。
案の定1時間ほど待つことに・・・。

先生方や先輩方にもご挨拶をして、仲間とひたすら待ちます。
着物の話、着付けの話、趣味の話と話題はつきません。
いつもならあっという間の待ち時間ですが、この日ばかりは暑さと渇きに限界を迎えそうでした。

やっとのことで案内されて中に入ると、扉一枚を隔てた場所であるのにも関わらずシンと静まりかえっています。
初めてのお茶会ということもあり、先生が私たちの横についてくださいました。
デビューに緊張する私は、とにかく喉の渇きを押し殺して気配を消していました。

お湯が注がれる音、茶筌を振る音に何故か癒されます。
一杯のお茶が点てられるまでの緊張感。

目の前にはお菓子が運ばれてきました。
おせんべいと落雁。
お茶を引き立てるお菓子たちに、私の喉の渇きはピークに達しました。

そうこうしているうちに、待ちに待ったお茶が運ばれてきました。
お稽古の作法を思い出しながら、熱い抹茶を一口。体に染み渡る美味しさです。
また一口。体の渇きが癒されていくのがわかります。
さらにもう一口頂くと、私が求めていたのは冷たい水だったのか?という疑問が湧いてきます。
そして最後の一口を頂く頃には心も体がふーっとリラックスしていました。

それまでの暑さと渇きが嘘のように、身も心も満たされています。

「これがお茶の持つ魅力なんだ!」

あまりの衝撃にお茶会が終わった後も興奮していました。
これが私の初めてのお茶会。
暑い日に熱いお茶を頂くことの素晴らしさを学んだ、人生初めての経験なのでした。

 

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